お墓の知識

お墓は一生のうち、何度も購入するものではありません。いざ買うとなれば場所、デザイン、予算など考えるべきポイントはいくつもあります。さらに購入後も、掃除の問題や移転を考えた時の手続きなど、知っておかなければならないことは多くあります。
お墓とは、自分がこの世から去っても、子孫を通じてずっとお世話になるものです。
しっかりとした知識を身につけてから購入しましょう。

  1. 恵まれた環境であること
    ご先祖様に安らかに眠って頂く環境の3つの要素「日当たり」「水はけ」「適度な自然」がバランスよく整っている霊園を探しましょう。
  2. 管理が整っていること
    あまり頻繁にお墓参りができないご家族は、きめ細かな管理の霊園を選ぶ必要があります。常駐管理人の有無や、清掃の頻度などを確認しましょう。
  3. 交通の利便性が良いこと
    公共の交通を利用される方は、駅からの距離やバスの運行状況の確認を。また、車を利用される方は、駐車場の有無や広さが重要なポイントです。
  4. 訪れる方に優しいこと
    お子様やご高齢の方がいらっしゃるご家族は、休憩施設の有無や、バリアフリー化されているかなどを事前に確認しましょう。
  1. 末永く美しい石であること
    墓石に適した石の第一条件は「硬さ」。硬い石は磨くほど光沢が出る特徴があり、美しさは硬さの証明でもあります。第二に「水の吸いにくさ」。石に入り込んだ水は、墓石を内部から風化させます。第三に「均一性」。色ムラやキズも劣化の大きな原因となります。
  2. 確かな技術の業者に依頼すること
    デザイン性や彫刻技術は、お墓の印象を大きく左右します。お客様の個々の要望に柔軟に対応できる、幅広い選択肢を揃え、それを高いレベルで形にする高い技術を持った業者選びが必要です。

カロート

カロート カロートとは墓石の下に遺骨を安置するためのスペースのこと、納骨棺をいいます。
床は土のままになっていますが、これは「死後は土に返る」との考えのためです。実際に関西・中部・中国地方では遺骨が土に返るように納めるようですが、関東・九州地方では骨壺のままで納めるのが主流です。

卒塔婆

卒塔婆 法要の時などに使用する細長い板のことをいいます。
サンスクリット語のストゥーバを日本語に当てた名称です。ストゥーバとは仏舎利を祀る供養塔、すなわちお墓を指す言葉です。
卒塔婆の上部は五輪塔を模した形になっており宇宙の五大要素、空・風・火・水・地を表しています。なお、浄土真宗では使用しません。

寿陵(じゅりょう)

寿陵(じゅりょう) 生前に墓を建てることを寿陵(じゅりょう)といいます。最近の墓地不足などから、お墓を確保する手段としてここ数年増えてきていますが、本来は縁起の良いこととされ功徳の高い行為だそうです。
生前墓ともいわれ、生きている間は文字を朱色にいれておき亡くなった時に黒くします。

墓相

木の近くに建ててはいけない、墓石は南東向きが良いなど、お墓を建てる時には墓相に関しても気になるところです。では実際にはどうなのでしょうか?
それを信じるか信じないかは個人の問題ですのでなんとも言えません。
しかしながら、昔からの言い伝えには利にかなった事柄もたくさんあります。

開眼供養

新しく墓地を建てた時には開眼供養という儀式を行います。これにより、ただの石から故人の魂が宿るお墓へと変わるわけです。 「魂入れ」「入魂式」とも言います。
開眼とは仏教で「悟りを開く」という意味があり、新しく建立したお墓に魂を入れる供養です。
開眼供養は納骨式と一緒に行うことがあります。

御魂抜き

改葬などの際お墓を移動する前には「御魂抜き」という法要を行います。
これは開眼供養とは全く逆で石に入れた魂を抜いてお墓を普通の石に戻すための大切な儀式です。
墓石として使用した石の処分についてはただの石に戻ったからといって、その辺に放置することは絶対にいけません。石材店などにご相談ください。

お墓参りの時期

お墓参りは、亡くなった方を偲びご先祖様を供養することが目的ですから、その気持ちを大切にしていれば慣習やマナーに捕われすぎる必要はありません。
現在、お墓参りの時期として一般に行われるのは、春秋のお彼岸、お盆、故人の命日、正月、年忌法要などです。しかし、お墓参りには先祖の冥福を祈るという意味だけでなく、私たち一人ひとりが先祖より与えられた命であることに気づき、感謝し、家族の幸せを祈るという意味が込められています。
「子供が進学した」「就職が決まった」「結婚が決まった」というような人生の節目節目にも、できる限り報告を兼ね家族揃ってお参りするとよいでしょう。

お墓参りの作法

大切だった亡き人やご先祖さまに感謝し、手を合わせるという行為が大切なのですが、基本的な心得や手順は身につけておきたいものです。
服装は基本的に何を着ても構いませんが、あまり派手な色やスタイルは避けて、なるべくきちんとした身支度で行きます。
持ち物としては、生花、線香、ロウソク、お供え用のお菓子や飲み物、それを置くための半紙、数珠、マッチかライター、花ばさみ、タワシやほうきなどの掃除用具、ひしゃく、手桶、ゴミ袋などがあります。
(寺院や霊園の場合、大抵ひしゃくや手桶などは備えてあります)

お参りの仕方

お墓参りに決まった作法はありませんが、ここでは、仏教の一般的なお墓参りの流れを紹介いたします。

  1. 手を清めます。
  2. 手桶にお水を汲み掃除に必要な雑巾などを用意します。
  3. 墓前で合掌し、お墓の掃除をします。
  4. お花を供えます。
  5. お供え用のお菓子や飲み物は半紙や懐紙を敷いて供えます。
  6. お線香を供えます。
  7. 墓石にお水をかけます。水鉢にもお水を入れます。 宗派によって多少異なります。
  8. 合掌し、題目やお経を唱え祈ります。
  9. お参りの後は、手桶やお参りの用具は元に戻し、 お菓子や飲み物の供物は持ち帰ります。

お墓掃除の仕方

お墓を清浄にしておくことは一番の供養ですので、お墓参りの際は、ご先祖様への感謝と敬いの気持ちをこめて、掃除をします。

敷地内の掃除

敷地内の掃除は枯れた花や線香の燃えかすなどを取り除き、雑草はむしり、落ち葉や枯れ枝、ゴミなどを丁寧に拾います。
樹木を植えている場合、枝葉が墓石を覆ってしまわないようにさっぱりとせん定します。
軍手やゴム手袋、小さな鎌やスコップ、植木ばさみなどを持っていくと便利です。
墓石のまわりに敷いた玉砂利が土に埋もれて汚れている場合は、スコップで掘り起こし目の粗いザルに入れ、水で洗ってから敷き直すときれいになります。

墓石の掃除

墓石は水を含んだスポンジや柔らかい布で丁寧に磨きます。それでも汚れが落ちない場合はタワシを使いますが、金タワシは墓石を痛めるので避けます。
彫刻が施されていたり、文字が彫ってあるところは歯ブラシを使うとよいです。石が欠けてしまわないように、力を入れずに優しく磨くようにします。
お墓は天然石でできているのでとてもデリケートなものです。家庭用洗剤などを使うとシミの原因になったり墓石を痛めてしまうので、水洗いを基本にします。
掃除の際には、隣接するお墓に迷惑がかからないよう十分気を配り、掃き出したゴミを飛ばしたり、墓石を洗っている水をかけてしまうことのないように注意します。
そして掃除で出たゴミ類はビニール袋などに入れてすべて持ち帰ります。

知っておきたいお墓の知識
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